連想読書 1
読んだ本から連想する本を次に紹介するという記事を時々書いてみようと思います。
連想読書のスタートは
『旅のラゴス』筒井康隆 著 新潮文庫 平成27年8月30日 三十刷
です。
主人公ラゴスが旅をする話ですが、この小説に出てくる人々は何かしらの特殊能力を持っています。
架空の世界のお話なので、例えば空間移動できる人々だとか、壁をすり抜ける能力を持った男の人だとか現実世界ではありえないような特殊能力です。
だけど、そんな特殊能力はあるのに文明は発達していません。
電気もなく、移動手段は架空の動物「スカシウマ」です。
「スカシウマ」という名前から「馬」のような動物かな?と勝手に想像して読みましたけど、どんな動物なんでしょうね。
私は、「王国への道」という章が面白かったです。
ジャングルのような未開地から次第に大都市へと発展していく様子にワクワクしました。
この未開地にはこの地へやって来た当初の人々、つまりラゴスたちのずっとずっと先祖が持ってきた書物が保管してあります。
長い年月が経って、その書物を読む人も無くただ放置されているのです。
そのことを知ったラゴスが時間がかかっても読んでみようと読み始めると、農業についてであったり医学についてであったり、他にも歴史書や哲学書、今の世界に活かせそうな知識が詰まっていました。
そこで、活用してみることにしたのです。
そこから大きくその地域が発展していくのですが、面白くて夢中になりました。
旅のラゴス改版 [ 筒井康隆 ] |