初めて読んだアガサクリスティの本
20年近く前に、本屋さんで見かけて
どうにもタイトルが気になって
手にしたのが『そして誰もいなくなった』です。
それまでは、あまり読書の習慣がなく、
推理小説もほとんど読んだことがなかったのですが、
この小説を読んでから
推理小説を読むようになったのです。
この小説は、読んでいると突然、空中にポーンと
放り出されたような感覚になるシーンがあって、
はじめからちゃんと読んできたはずなのに、
読み飛ばしたシーンがあったかな?
と頭がハテナ?でいっぱいになって
続きを読むのを中断し、また頭から読み直したのですが
また同じ箇所で、ハテナ?になる。
仕方ないので、物語を先に進めると
結末がやってくるのですが、
私は、正直に「ズルイ!」って思いました。
「だけど、面白い!」って思いました。
小説という形で表現される芸術に触れたと感じた最初でした。
文章から得られる想像で、こんなに楽しい思いができると知って私は、
推理小説を読むようになったのです。